アイヴァン・ライトマンは、セクシー・エンタテインメントを新しい視点から作るということで、ダン・ペインの脚本に最新のアイディアを見出した、という。「恋愛ものはがっちりした方程式が出来ているように思う。男性が女性と出会い、しばらくして彼女を失うが、再び彼女を取り戻す、ということだ。しかし、ダンの執筆した脚本は違っていた。ヒロインがスーパー・ヒーローであろうとも、ダンの脚本は、コミック・ブックにあるようには展開しない。また、スーパー・ヒーロー映画じゃないんだ。リアリティに根ざしたエンタテインメントだよ。コミックスやスーパー・ヒーロー映画が嫌いな人でも楽しめる。ダンの執筆した会話は自然で、現代的で、シャープで、とても愉快だ」
 そのダンは、世界的な人気を持つアニメ・シリーズ「ザ・シンプソンズ」の脚本家であり、共同で製作総指揮としても番組に参加している気鋭だ。そのダンが語る。「妻は呆れているが、今でも純粋なコミックス・オタクなんだよ。コミックス・オタクにとって、普通の男がスーパー・ヒロインとデートをして、散々な結果になるというのも、考えてみると楽しいよね」
 普通の男が、スーパー・ヒロインと恋に落ちるという話は、「奥様は魔女」や「かわいい魔女ジニー」などがあるが、ダンは新しくひねった発想を盛り込んでいる。「スーパー・ヒロインの女性と普通の男性が、最悪な終わり方をしたらどうなるのか考えてみたんだ。彼女がとんでもない女性だと気づいたら、男性はどうなるのか?普通の人間のクレージーな元恋人への対応では、対処出来ない」
 そして、ダンの創り上げたGガールことジェニーは、自分の人生にとって特別な存在と
して、“最適の男性”を見つける努力をする。
 確かに、ジェニーは魅惑的だが、自分の強い性欲と嫉妬深さが破局を招いてしまう。そこで、ライトマンが、ジェニーの欠点を指摘する。「非常におしゃべりなんだよ。スーパー・ヒロインなのに、自分の言葉をコントロールする術を身に付けていないため、しゃべり過ぎてしまう、というわけなのさ」