田舎のハイウェイを疾走する78年型ベンツ。14歳のアン(ナタリー・ポートマン)は隣で運転しているお気楽でハデな母アデル(スーザン・サランドン)を疎ましげに見つめている。アンは思う。「私は母が憎い。母は私の人生を台無しにした」と。

 車は今、西海岸に向かっている。アデルはウィスコンシン州の小さな町ベイ・シティでの退屈な毎日に我慢できず、再婚した夫テッドや老いた母、姉夫婦らに別れを告げて夢の町ロサンゼルスを目指していた。なけなしの金をはたいて買ったのが中古のベンツ。夢の門出を祝うにはゴージャスな車に限る、というのが見栄っ張りのアデルの考え。アンはテッドのプリマスの方がいいと思うのだが……。

 やがて車はビバリーヒルズに到着し、二人は美しいパーム・ツリーの並木道にみとれた。早速ビバリーヒルズ・ホテルに入って行くが、1泊1200ドルと聞いて安モーテルへと方向転換。バスルームに閉じこもったアンは、従兄のベニー(シャーン・ハトシー)の写真を見ながら、田舎での楽しかった日々を懐かしむ。

 アデルは娘の才能を伸ばすのが母親の務めと信じ、アンを女優にしたがっている。だが現実的なアンはそんな母親に呆れっぱなしだ。二人は考え方も服装の趣味も、何から何まで正反対だった。

 やがて始まるビバリーヒルズでの二人の生活。それは、エキサイティングだけれど、辛いことだって少なくない。二人は怒りと痛みにもがきながら、やがて愛と理解に満ちた新しい道を見つけていく――。