ジーンズにスニーカーと、演じるジュノさながらのラフな格好で登場したエレン。独特のユーモアを交えた回答で幾度となく笑いを誘い、場内を盛り上げました。質疑応答の後には、特別ゲストとして石原さとみさんが登壇し、エレンとのツーショットを披露。勉強中という英語で懸命に質問する石原さんに、エレンは真剣な表情で応対していました。
—高校生の妊婦という役をどのように考えながら演じられたのでしょうか?またエレンさん自身には、母への憧れなどはありますか?
エレン:
このような役を演じるときには、とてもよく書かれた脚本だったので、この役の真の部分、ハートにコネクションを作ると言うことが一番大事で、自分がどういう人物かを理解するのが重要です。妊娠というのも、彼女の人生の一部なので、その側面をできるだけリアルに演じるといことに集中しました。
母親になる、と言うことについては考えてなくて、まだ様子見です(笑)
—何故このような題材にもかかわらず、世界中の人々の心を掴んだのでしょうか?
またアカデミー主演女優賞にノミネートされたときの心境を教えてください。
エレン:
最初にこの脚本を読んだときにびっくりしました。今まで読んだどの脚本よりも素晴らしかったんです。誠意のある、正直で、深みのある、そして面白い脚本でした。すごく完成された脚本だったからこそ、たくさんの人々に訴えかけるものがあったんだと思います。
同時に笑って楽しい時間を過ごせる、そして感動もできるという意味で楽しめると思います。最近の映画では若い女性が主役というものが少なかったので、それも影響したんだと思います。
オスカーノミネートの瞬間ですが、当時20歳の私にはリアルには感じられませんでした。私のほかにノミネートされたのは、いずれも私が尊敬する偉大な女優ばかりでしたので、とても謙虚な気持ちにさせられました。今回のことは本当に驚きましたし、この役を演じることができラッキーでした。
—日本でも似たような題材のドラマがあり、学校に通う16歳の女の子が妊娠すると言うとてもセンセーショナルなことから始まるのが、この映画のいいところだと思うのですが、どのような視点やテーマを持って映画作りに入ったのですか?
また、エレンさん自身は日本のどのような客層にこの映画を観ていただきたいですか?
エレン:
先ほどもいったとおり、役の心にコネクションすること、役に共感する、役を本当に理解すると言うことが優先されるんです。それを理解した上で、「JUNO/ジュノ」はとても能動的で、活発でエネルギーがあり、ちょっと生意気なんです。そのバランスを見つけるのが非常に大事ですし、彼女は知的で賢い部分ももっているんです。
妊娠していることについてはいろいろな本を読みました。ただこの役を演じやすくなったのは、プラスチックで作ったお腹をつけたときからでした。本当に重くて、つけると自然と体が妊婦の動きになったから、演じやすかったです。
アメリカでもそうでしたが、若い女性からお年寄りまで、車の中でサウンドトラックを聞いたりするような場面が多いので、沢山の観客から共感をいただきました。日本でも、年齢や性別を超越した共感がもらえればと思っています。
—映画を観たときに「JUNO/ジュノ」という女性が、本当に存在するんじゃないかと言うくらいに、とてもはまっていたエレンさんですが、今回の役を演じて学んだことは何ですか?
また、映画での言葉遣いが独特で面白かったのですが、一番お気に入りの台詞を教えてください。
エレン:
今回の役をとおして学んだことは、いろいろな人に思いやりを持つべき、優しくするべきということです。また、娘の妊娠を喜んではいないものの、彼女が困難にぶつかったときに、あらゆる愛情注いだり、サポートをする両親という存在は、このような題材の作品では見られません。そのようなところが気に入っています。
私の気に入ってた台詞は、中国へ行って子供をiPodと交換したり、スポーツゲームの的にすると喋っていた場面の台詞が好きです。
—先ほど音楽の話題が出ましたが、サウンドトラックも一位を獲得したことも話題になりましたね。サウンドトラックではエレンさん自身も歌われていましたが、ロック好きの女の子を演じたと言うことで、サウンドトラックの中でお気に入りの曲があれば教えてください。また普段はどのような音楽を聴かれますか?
エレン:
サントラの中で気に入ってる曲はCat PowerのSea of Loveです。この曲は病院で、ポーリーが「JUNO/ジュノ」のベッドに一緒に入ってくるときに流れる曲なのですが、この曲が一番大好きです。
普段聞く曲なのですが、キミヤ ドーソンが好きですね。実は彼女がモルディ・ピーチズにいた頃からのファンで、私が監督に彼女の曲を提案して実際に使われるようになったの。普段は本当にいろいろなジャンルの曲を聞いています。音楽というのは私にとってとても重要なものですから。
—インディペンデント・スピリット・アワードの主演女優賞も受賞され、アカデミー賞にもノミネートされたことで、世界中から注目を浴びることになったと思いますが、そのことで何が一番変わりましたか?
エレン:
ある意味では私自身は何も変わっていません。一番変わったのは、ポジティヴな意味ですが、仕事の選択の幅が広がり、若い私にとっては素晴らしいことです。また、家から出ても人々から「「JUNO/ジュノ」だ!」「エレン・ペイジだ!」と注目されるようになりましたが、それも仕事の一部と考えています。
MC:有り難うございます。ここでもう一方スペシャルゲストをお呼びしたいと思います。本日はエレン・ペイジさんと「JUNO/ジュノ」の応援に駆けつけてくださいました、石原さとみさんです。
日米の若手演技派同士と言う夢のツーショットになりますが、お二人がお会いしていかがですか?
エレン:
来てくれてありがとう。うれしいです。
石原さとみさん(以下石原):
もう緊張で、緊張で。日本でもアカデミー賞の授与式がオンエアされてたのですが、同じ21歳の女性が、世界一の最高の舞台に参加しているのを見て、「凄いなー」と漠然と思っただけなんですけど、今日このような形でお会いできて本当にうれしいです。
エレン:
ありがとう。
MC:石原さんはすでに「JUNO/ジュノ」をご覧になられました?
石原:
はい、観ました。
MC:世界で活躍するエレンさんの演技を、同じ女優としてどうでしたか?
石原:
もう、本当にエレン・ペイジさんだけを見てました。「JUNO/ジュノ」の嘘の無い真っ直ぐな、ユーモアあふれる部分が大好きで、一番印象に残っているのが、「JUNO/ジュノ」が様々な壁にぶつかるのですが、そこから湧き出る感情を抑えようとこらえている表情や、頬が痙攣しているのを見て、腹のそこから出てくるものを抑えきれずに、溢れてしまったというのが伝わりました。
MC:石原さんの演技とリンクするような気がしますね。
石原:
いえ、私は「JUNO/ジュノ」を見て私は本当にこんな演技がしたいと思いました。
エレン:
ありがとう。
MC:本当にしっかりご覧なってるんですね。
石原:
はい。観ました。
MC:映画の印象はどうでしたか?
石原:
とても甘酸っぱい気持ちがしました。観た後に、その気持ちを現場に持ち込んで「JUNO」最高だった!って叫んでました。
映画を観た人にも、同じような気持ちになってほしいと思います。
もし日本でリメイクするようなことがあれば、是非私がやりたいです。
石原:
エレンさん、今のアイデアはいかがですか?
エレン:
素晴らしいアイデアです。
MC:「JUNO/ジュノ」を演じるにあたり、なにかポイントはありますか?
エレン:
才能ある方なので、楽にできますよ。
MC:石原さんはいま英語の勉強をされているということですが。
石原:
まぁ、勉強と言っても、どうしよう....。とても拙い英語で申し訳ないのですが、一つだけ質問させていただきます。
16歳という年齢の違う役を演じるときに、自分自身はどのようなことを感じていますか?
エレン:
とてもかけ離れた役だからこそ、すごく大好きなんです。自分の役を理解して、その役に変身する、乗り移るような時が大好きなんです。
MC:これからもお二人の大活躍が楽しみですね。
これからのハリウッドを担う俳優として期待されているエレンさんですが、どのようにお仕事をなさっていきたいと思いますか?
エレン:
これからも女優の仕事を続けていって、本当に嘘のない、とてもよくできた脚本に出会って、チャレンジのある役を演じていきたいです。
このような仕事のおかげで、かなり選択肢が増えています。
MC:石原さんは今後のお仕事についていかがですか?
石原:
はい、私も「JUNO/ジュノ」」みたいな作品に出会いたいな~と思いますし、女優として人間として磨いて、いろんなことに挑戦できる役に出会いたいです。そしていつか、エレン・ペイジさんとお仕事したいと思います。
エレン:
素晴らしいわ。
MC:どうも有り難うございました。
エレン:
みなさんありがとう。

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