kissingジェシカ
Q.なぜこの映画の監督を引き受けたのですか?
A. 監督として、キャラクターが中心になって展開する素晴らしい物語に心惹かれたからです。そして、ジェニファーとヘザーの舞台の演技を見て、映画でも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれると直感しました。また、ちょうど僕が舞台演出から映像へと転換しつつある時に、彼女たちが書いた知性とウィットに富んだ感情がこもったコメディも舞台劇から映画に変わろうとしている点にも興味を引かれました。
 僕の意図は、コメディの部分を損なうことなくこの台詞主体の脚本をスピーディに展開させることでした。僕は台詞の対位旋律としてカラフルなハリケーンをイメージしました。僕はこの愉快だがあくまでも演劇的な脚本を直感的なビジュアル体験にしたいと思ったんです。
Q.この作品に参加するようになったきっかけは?
A. ストーリーに惚れ込んだのがそもそものきっかけです。プロデューサーと脚本家の後を追い回して僕を雇ってくれるよう頼みました。僕の主張を理解してもらうために思わず叩いたテーブルも一つや二つではききません。やがて僕の参加をみんなも望んでくれるようになりましたが、このスケールの劇場映画を撮った経験のない僕は大きなリスクでした。そこで、みんなの念頭から消えないように、ニューヨークまで飛んで舞台での本読みにも参加しました。
 さらに、僕が映画監督になるだけの実力があることを知っていた妹のイーデン(プロデューサーの一人)が、ことあるごとに推薦してくれました。それから間もなくして、製作チームが正式に僕を監督として採用してくれたのです。
Q. 「Kissingジェシカ」を説明するとしたらどんな映画ですか?
A. あらゆる期待や予測可能な結果を裏切るラディカルな物語です。異性愛者の友情と同性愛における引力が合流する不明瞭な領域を探究した映画です。その上、愉快で楽しい。あらゆる方に楽しんでいただけるデートムービーですが、シリアスな面もあります。「Kissingジェシカ」は、愛と友情の従来の境界線を広げる現代の恋愛と友情の物語です。だから、出来合いのシノプシスでは説明しづらい映画です。
Q.女性たちを描いた映画を監督するのは難しかったですか?
A. 僕はどちらかというと男性よりも女性に興味があるので、女性を描いたストーリーに惹かれます。それに、何ごとにもレッテルが張られている世の中でセクシャリティを明らかにする苦労には共感できます。特にヘレンの物語が僕自身のカミングアウトに似ているので、とても親近感が持てました。
 僕は22歳の時に親友に恋をしました。彼はストレートだったので、僕は混乱やフラストレーションに悩んだあげく、ゲイとしてのアイデンティティに目覚めました。そして僕たちは、深い葛藤と心の痛みを経て互いを友人として受け入れ、愛せるようになりました。このような経験ゆえに、僕はクリエイティブな面でも個人的にもこの作品に強い思い入れがあるのです。
Q.この映画がどのように受け入れられてほしいですか?
A. 何ごとも排除するのではなく、包括主義と討論を促す映画を作るのに苦労しました。政治的な正統性によりタブー視され、これまでベールに包まれてきた物語を明らかにしたつもりなので、これによって討論が活発に行われることを願っています。また、ジェシカとヘレンのように真実に向ってそれぞれのユニークな道を歩み、勇気を持って人生と直面する気持ちを幅広い観客に与えたいという願いから包括主義を促せればと思います。
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