kissingジェシカ
スタイン
 「Kissingジェシカ」の原題は“Kissing Jessica Stein”
 日本人にはちょっとピンとこないけどもうこのスタイン(Stein)という苗字だけで、欧米では「ああユダヤ系の女の子の話ね」とわかってしまう。彼女がユダヤ系という設定が、この映画の愛すべき要素の一つとなっている。
 <スタインのつくユダヤ系の有名人>
   音楽界ではレナード・バーンスタイン(Bernstein)
   映画界ではエイゼンシュテイン(Eisenstein)
   物理ではアインシュタイン(Einstein)
ユダヤ教の教会シナゴーグ
 オープニングの教会のシーンで、ユダヤ教の聖職者(ラビ)が礼拝をする中、ジェシカがママやおばあちゃんに「あのブルーのヤムルカの男性はどう?」とすすめられている。ユダヤ教の信者が一同に会するこのシナゴーグは、同じユダヤ教の異性(時には同性?)と出会える場でもある。
 ヤムルカとはユダヤ教の男性が被るふちなし帽のこと。ちなみにこのシーンの礼拝はユダヤの贖罪日「ヨム・キプール」(yum kippur)のためのもの。
安息日 シャバット Sabbath
 ユダヤ教の安息日は正式には金曜日の日没から始まり、土曜日の日没で終る。この日は家族で夕食を取るのが習慣。(キリスト教では安息日は日曜日)
 ジェシカの両親の家は、ニューヨーク市の北東に位置するスカーズデール(Scarsdale)という町で、マンハッタンのグランドセントラル駅から電車で40分ぐらいのところ。スープは冷めるけど、安息日に帰ることができる距離にある。今日こそはベッドインだとせかすヘレンに、「安息日の晩餐に実家に帰らないと」とジェシカが言うのはそのため。
過ぎ越し祭 ペサハ Pesah
 ユダヤ教についてほとんど知識のないヘレンでも唯一知っている、ユダヤ教の三大祝祭の一つ。ユダヤ人がエジプトで奴隷から解放されたことを記念し、毎年行なう祭。
 ユダヤの神がエジプトに災いをもたらそうとした時、エジプトで奴隷となっていたユダヤ人に対してはこう告げたと言う。「子羊の血を家の入り口に塗り、酵母を入れないで焼いたパンを食べるように。人も家畜も全て長子を殺すが、血の塗ってある家だけは“過ぎ越し”て行く」(旧約聖書・出エジプト記)と。
 神に従って命を救われたユダヤの民は、現代でも“過ぎ越し祭”を祝い、マッツァ(イースト菌を入れず発酵させないパン)や子羊を食べる。
ユダヤの結婚式
 ユダヤ教の伝統的な結婚式は、シナゴーグで行われる。フッパと呼ばれる四柱の天蓋の下で新郎新婦がラビと立会人のもとで誓いを交わす。新郎から新婦へ指輪が贈られ、ケトゥバーという結婚証明書にサイン。最後には2人がワインを飲みそのグラスを割るという「グラス割り」の儀式があり、おめでとう(Mazel tov)の歓声の中、結婚が成立する。ユダヤの音楽に合わせ、みんなが花嫁花婿を中心に手をつないで輪になって踊る。
 「Kissngジェシカ」で行われる式はかなり簡略化されているようだが、本来は男性はヤムルカを被り、既婚女性は帽子またはスカーフをつけることが参列者のマナー。
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