19世紀後半に起こった第2次産業革命がピークに達したころ、ある無慈悲な圧制者が、世界を意のままにしようとする極悪非連な計画のもと、恐ろしい新兵器を開発・配備した。この脅威と対決するのが、伝説の超人同盟“ザ・リーグ”のメンバーである。
メンバーはそれぞれ、互いに対して持ち前の猜疑心を抱きつつチームに加わることになる。クォーターメインは、ネモ船長を外洋を脅かす無法者と見ているし、インド人のネモは、クォーターメインを憎むべきイギリス帝国主義の権化と見なしている。不死身のドリアン・グレイは、ミナ・ハーカーの疎遠になっていた元恋人であり、スキナーとジキル博士は、検証もされず、理論も確立されていない科学技術の暴走によって生み出された象徴的なクリーチャーで、言うなれば社会の逸脱者である。彼らは同床異夢の仲間たちといってもいいだろう。
ショーン・コネリーは、「アラン・クォーターメインのような男がドリアン・グレイと組むと、おもしろい相互作用が生まれるんだ。このストーリーの対立するキャラクターたちが一緒くたにされえている様子は、実に刺激的だよ」
おそらく、チームの中で、クォーターメイン以上に過去が明らかな人物はおらず、演じたコネリーは、「異なる時代を体現している、本能的で時代遅れのキャラクターだよ」と説明する。かつては英国政府の公然たる支持者だったクォーターメインも、今では夢破れて怠惰に暮らす伝説の人物にすぎない。クォーターメインが登場するのはケニアのナイロビ。彼はここで、過去の栄光に思いをはせ、帝国の太陽が沈みはじめたのを予兆するような、色あせた装飾品に囲まれて、ジンをすすっている。
その日没を早めると大言壮語したのが、“ファントム”と名のる悪魔のような誇大妄想狂だった。そこで、謎めいたイギリス諜報部員の“M”は“ファントム”に対抗するため、あらゆる手段によって超人たちをスカウトし、チームを作るよう命じる。
クォーターメインは、これが善の為に闘う最後のチャンスだということに釣られ、ネモは国家反逆罪の恩赦を条件に、ミナ・ハーカーは治療を条件にそれぞれ受け入れる。透明人間の“紳士泥棒”、ロドニー・スキナーも同じように、治療が条件だった。ドリアン・グレイは、ミナ・ハーカーの女性的魅力に心動かされ、以前のようにミナとよりを戻したいと望んでいたが、彼女に熱い視線を送っているのは彼だけではなかった。ソーヤーと名のる熱血漢の若きアメリカ秘密諜報員が、自ら進んでチームに加わると、ミナの夜の性癖に気づかぬまま、たちどころに彼女に魅了されてしまう。
直情型のソーヤーをチームに加えることは、ロビンソンがアラン・ムーアのストーリーに広がりを持たせる上で最も重要であった。この若者はやがて、クォーターメインを父親的な存在として見るようになり、2人の間に結ばれた特別な絆は、チームの中で最も重要な関係になっていくのだ。
物語の最もダイナミックな関係は、ジキル博士とハイド氏の2つの人格による対決である。この作品のハイドは身長270cmのそびえるような体躯に荒れ狂う力を秘めているのだ。
「キャラクターたちの属性と特殊能力のすべてが、映画の中で披露される」とプロデューサーのドン・マーフィ。「基本的に、彼らは“スーパーヒーロー”的存在なんだ」